個人的にはエレンディルの事は完璧な英雄でなく、それなりに欠点もある善良な人物として捉えています。
もしエレンディルが完璧な人物だったら王になる事はなく、アンドゥーニエ領主としてヌメノール王に仕える人生を歩んだ事でしょう。エレンディルが完璧な賢者だったなら、ファラゾーンの行為を諌める事が出来ていたと思いますから。ファラゾーンが王となるか女王の従弟で終わるかはミーリエルの気持ち次第で変わってくるとは思いますが、いずれにせよエレンディルの立場はあくまでヌメノール王の臣下である事に変わりはない筈です。
太平の世においては英雄は必要とされない、という話と似ていると思います。
不完全な彼だからこそ英雄になれた。
誰かが絶対に間違っていて誰かが絶対に正しいなどという物語ではないと思うのです。
エレンディルは、成功したボロミアという見方も出来るかもしれません。
アラゴルンに近い立場なのは実はファラゾーンの方。ファラゾーンが失敗したアラゴルンで、ミーリエルは失敗したアルウェンなのかと。
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